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天空の駅

3月末でJR西日本の「三江線」が廃止された。三江線は広島県の三次と島根県の江津を結ぶ‘超’ローカル線で山陽と山陰、陽と陰を繋ぐ路線の一つだ。私が三江線に乗ったのは、平成年23の年末、乗客は数える程しかいなかった。仕事熱心な若い車掌が短い車内を何度も往復していた。

一般に、日本列島を横に横断する路線は景色が良い。トンネルを避けるため山と山の間、つまり谷を中心に線路は敷かれる。谷には川が流れていることが多い。三江線の車窓は最高だった。両側に山並みが迫りながら、江の川に沿って進む。山間部の川は流れも速く、蒼い川の水、ごつごつした岩が独特の景色を醸し出している。三江線は江の川の河口で山陰本線に合流する。三江線のハイライトは宇都井駅であろう。マニアの間では「天空の駅」などと称されていた。山間を縫って走る線路の地形上当該部分では高架にするしかなかった。入り口からホームまで116段の階段を登らなければならない。先人たちの土木技術の高さには敬服する。宇都井駅をホームまで登ってみたいと思っていたが、叶わなかった。

国鉄時代の面影、昭和の風景がまた一つ無くなった。

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  • Author:安田