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ジングルベル

 12月に入りイルミネーションが輝き、街はクリスマスモードに入った。仕事で調べものをしている時、たまたま出てきた動画に見入ってしまった。今から丁度30年前の1989年のクリスマス、「X’Mas EXPRESS」と題したJR東海のCMだ。・・きっと君は何とかで~♫・・定番のクリスマスソングが流れる中、当時17歳の新人女優がプレゼントを抱きしめ、改札口まで懸命に走る。柱の横に隠れて帽子をかぶり直し、息を整えて改札から出てくる彼を待ち受ける。感動的なシーンであるが、それとは別に30年前の駅の風景の懐かしさに、当時の記憶がフラッシュバックしてきた。灰皿が設置されたホーム、駅員のいる改札、反転フラップ式の発車案内表示板(表示が変わる時パタパタという独特な音がする。何より見やすかった。)アナログ式の大時計(30秒毎に長針がカチッと動く)そして100系新幹線(禁煙車が設定されたのもこの頃だと思う。)、2階建て車両を組み込んだ編成、鋭い鼻と細い目は斬新だった。

 私もその頃毎週末、大阪に通った事があった。いわゆる遠距離~何とかだ。携帯電話のない時代、連絡手段は少ない。阪急宝塚線の某駅、駅の伝言板。伝言板の文字を見るのが、何故か怖かった。でもこれに助けられたこともあった。午後8時過ぎ、新大阪駅の新幹線ホーム。東京行きの上りのひかり(まだのぞみは無い)を待った。新幹線の行き先表示は方向幕だ。折り返し運転でクルクル回る表示が「ひかり 東京」で止まると、何故か寂しかった。東京に向かう車内で暗い車窓を見ながら飲むビールは、美味しく、ほろ苦かった。あの頃、真剣に仕事をし、遊び、恋愛が出来た人は幸せだったに違いない。あれから30年・・・ドキドキする待ち合わせはなくなった。駅の伝言板もなくなった。

 CMの最後は「ジングルベルを鳴らすのは帰ってくるあなたです。クリスマス エクスプレス・・・」で終わる。あれから30年、現代のジングルベルはいったい何処にあるのか・・・誰か教えて欲しい。

  • Category:記憶
  • Author:安田